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2007年9月28日 (金)

光市の母子殺害事件懲戒請求ネット上で公開

「今枝VS橋下」弁護士対決 光市事件懲戒請求、異例のネット公開

  9月27日10時36分配信 産経新聞

 山口県光市の母子殺害事件で、殺人などの罪に問われた男性被告(26)=事件当時(18)=の弁護団に対する懲戒請求をテレビ番組で呼びかけ、弁護士業務を妨害したとして、今枝仁弁護士ら弁護団のメンバー4人=いずれも広島弁護士会=が橋下徹弁護士=大阪弁護士会=に1人当たり300万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が27日午後、広島地裁(橋本良成裁判長)で開かれる。
 双方とも訴状や答弁書などをインターネット上で公開。口頭弁論でも同旨の主張が行われるとみられ、弁護士が懲戒請求をめぐり弁護士を訴えるという異例の訴訟は、全面対決の構図が展開されることになる。
 原告側は訴状で、「懲戒請求者は懲戒事由を裏付ける相当な根拠について調査、検討すべき義務を負う」と判示した最高裁判決に言及。この判決の趣旨は懲戒を促した者にも適用されるとして、「被告は十分な調査、検討を尽くさずに発言に及んだ」と指摘した。
 さらに、「発言では懲戒請求をした者が弁護士会から資料の提出などを求められることに触れなかった上、多数の請求がされれば弁護士会が処分せざるを得なくなると視聴者に誤解させた」と批判。その結果として4人とも300件を超える懲戒請求を受けたとして、「弁明などの対応を余儀なくされて業務に多大な支障が生じたほか、社会的名誉や信用が損なわれた」と主張している。
 これに対し橋下弁護士は、弁護団の一部のメンバーが最高裁の弁論を欠席したことや、1、2審での主張が上告審以降に変更されたことなどは「弁護士全体の信用を失い、品位を失うべき行為」であって、懲戒事由に相当すると主張。「弁護団は懲戒請求を避けるために、社会に対して説明する必要がある」とした。
 また、懲戒請求を扇動したことは認めながらも、自身の発言と多数の懲戒請求が行われたこととの因果関係を否定。さらに「弁護団の社会的評価は以前から低下していた」と損害の発生についても争い、原告側の請求棄却を求めている。

■山口県光市の母子殺害事件

 平成11年4月、山口県光市の会社員、本村洋さん(31)方で、妻の弥生さん=当時(23)=と長女の夕夏ちゃん=同11カ月=が遺体で発見された事件。殺人などの罪に問われた男性被告(26)=事件当時(18)=には死刑が求刑されたが、1、2審ともに無期懲役を選択。しかし、最高裁は18年6月、「特に酌量すべき事情がない限り、死刑を選択するほかない」として2審判決を破棄、審理を広島高裁に差し戻した。差し戻し控訴審は現在までに10回の公判が開かれ、弁護側は殺意を否認し、殺人罪の成立を争っている。
■橋下徹弁護士による懲戒請求発言
 橋下弁護士がレギュラー出演しているテレビ番組「たかじんのそこまで言って委員会」(読売テレビ制作)の5月27日放送分で、光市母子殺害事件の被告弁護団について「もし許せないと思うんだったら、一斉に弁護士会に懲戒請求かけてもらいたい」「懲戒請求というのは誰でも簡単に立てれますんで、(略)10万人とかこの番組見てる人が懲戒請求をかけてくださったら、弁護士会のほうとしても処分出さないわけにはいかない」などと発言。橋下弁護士自身は懲戒請求を行わなかったが、その後、弁護団のメンバーへの請求が急増した。

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