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2008年10月28日 (火)

遺伝子が過食や過度の体重増加を招く一因である可能性

■食べ過ぎは遺伝子のせい

遺伝子が過食や過度の体重増加を招く一因である可能性が、新しい研究によって示された。研究者らは、今回の知見が体重減少の“特効薬”につながるわけではないが、特に若年者における良い食習慣と運動の重要性をさらに裏付けるものであるとしている。

米科学誌「Science(サイエンス)」10月17日号で報告された研究は、神経伝達物質であるドパミンを利用し、食物に対する脳の反応を調べた最新の研究。食事を摂ると、脳の“報酬(reward)”中枢の細胞はドパミンを放出し、快感を引き起こす。これまでの研究では、脳内のドパミン受容体が少なく、他の人と同じ満足感を得るためにより多量に食べる人がいることが報告されている。

今回、米オレゴン研究所(ORI、ポートランド)のEric Stice氏らは、米エール大学およびテキサス大学オースティン校の研究者らとともに、女性の脳の快感中枢のスキャンを実施。その結果、一部の女性の脳ではドパミン反応が低いことが示された。ドパミン受容体の活性が低い人がいることを示した画像研究はこれが初めて。

また、特定のドパミンD2受容体遺伝子を持つ女性は、ミルクセーキを飲んだときの快感反応が最も低く、同じ快感反応を得るにはより多くのミルクセーキが必要であった。追跡調査では、これらの女性が翌年、過体重になる確率が高いことも示された。Stice氏は「ドパミン受容体を標的としたダイエット薬に効果はない」と述べ、脂肪の多いファストフードを子どもに食べさせないという早期の行動療法を勧めている。

米ブルックヘブンBrookhaven国立研究所(ニューヨーク州)のPeter Thanos氏は「肥満動物を用いた研究では、ダイエットにより食物に対するD2(受容体)の反応が増大したことが示されている」という。米国立薬物乱用研究所(NIDA)所長のNora Volkow博士は「脳機能におけるこの遺伝子多型(ポリモフィズム)の意義が初めて明らかにされ、脳内の快楽を支配する領域との関連が示された。ドパミン経路を活性化する身体活動も食べ過ぎという強迫行動を抑えるメカニズムと思われる」と述べている。

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